どうもです。レタリング修行中の@mo_to_44です。
日本を代表する書体デザイナー、小林 章さん。「フォントのふしぎ
ブランドのロゴはなぜ高そうに見えるのか?」
以来となる本が発売されました。 もう面白くて一気に読んじゃいましたよ。

まちモジ 日本の看板文字はなぜ丸ゴシックが多いのか?
小林 章
グラフィック社
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「フォントのふしぎ」も面白かったのですが、今回の本はさらに面白かったです。

手書き職人という仕事

“日本の看板文字はなぜ丸ゴシックが多いのか?”という疑問を小林さんの視点から分析していくわけですが、これがとても面白い。
前作の「フォントのふしぎ」では

フォントは見た目で選んでOK

とおっしゃっていましたが、まずはその視点から入っていきます。丸ゴシックという柔らかい印象の文字から”親しみやすさ”を持たせるためなのではないか、ということは僕にでもなんとなく分かりますが、さすが小林さんはそこで止まりません。

パソコンが普及した今となっては考えられないのですが、というか世代的に考えられないのですがお店の看板の文字などは全て人の手で描かれていました。なので丸ゴシックが多い原因はこのアナログ作業にあるのではないかということに行き着くわけです。

詳細は書きませんが、手書き職人の方々の作業の様子や描き方などが本の中の写真に載っているのですがそれがとても興味深い!そして参考になる!
僕自身、いまレタリングの修行中なのですが本の中に出てくるように上手く書くことは決してできません。今年始めたばかりというのもあるのですがバランス、美しさという以前の問題なんです。

そもそも真っ直ぐな線が描けないんです。

もしこの本を読んだ方で興味を持ったら一度試してみてください。すごく難しいです。
それから手書き職人は下描きをしません。一発で描きます。それが職人たる所以でもあるんですがデジタル世代には想像ができないですよね。

素人が描くとヤバい

ものすごく恥ずかしいのですが僕の練習を載せておきます。本の中にも出てくるナールを見本として描いています。
そもそもなんでレタリングなんかやってんの?って話ですが、僕の勤めている会社がそんな感じの会社だからです。

もちろん今では99%くらいの文字はデジタルによる作業です。ただアナログの技術をもっと大切にしようぜというボスの指示で希望者だけやっている、という感じです。

2013年5月17日 何も知らずに描いたときのもの

レタリング練習 5月17日
もう”ア”とかヤバいですよね。なんのセンスも感じない。”シ”も目を覆いたくなるほど。
“ネ”の上下のバランスも…と言い出せばキリがないほどです。

2013年9月6日ある程度練習をしてから描いたもの

レタリング練習 9月6日
4ヶ月後です。とにかく線がたわんでしまいます。弧を描くというか。まっすぐの線を書くのがこんなにも難しいものだとは思いませんでした。
ただ先ほどヤバいことになっていた“ア”や”シ”なんかは多少の向上が見られます。決して上手くはありませんし、”ウ”の左部分が下に出っ張りすぎだったりとツッコミどころは満載ですが少しは向上していると感じます。

これにさらに筆の扱いが加わると難易度はさらに向上していきます。それほど奥が深いし、職人が必要な理由でもあると思います。
ところで僕の練習を見て「下手くそすぎじゃないか?」と思った方、是非やってみてください。

まとめ

さて、ほとんど自分の話になってしまいました。こんな下手くそな僕ですがレタリングを始めるようになって文字を観察する目が少しずつ変わってきています。

街を歩いたりしている時に文字を文字として認識するのではなくフォントとして認識するようになる、というか。ハッキリ言って全然まだまだなんですが文字がどのように処理されているのかについて確実に注意をはらうようになりました。

そういう意味で文字観察を促すこの本はすごく参考になりますし、特に数少ない手書き職人について書かれている点でもとても貴重です。デジタルでの作業でほとんどが済んでしまう時代、一発描きをする必要があるのかと思うかもしれませんが手書きの文字になんとも言えない魅力があるというのも理解できるのではないでしょうか。

小林さんもあとがきにこのように書いていました。

デジタルフォントをつくっている私が言うことじゃないかもしれませんが、手書きの看板にはデジタルでは出せないチカラが絶対にあるんで、これからも手書きの看板の需要があり続けることを願っています。

僕みたいなヒヨっ子が言うのもおこがましいのですが、デジタルの時代こそアナログの力って大事だと思います。
これからのクリエイターはアナログな技術も身につけておかなければいけないのではないかと思うのです。 とか言ってこんな面白そうなワークショップがあるのを見逃してる時点でアンテナが狭いですね。ワークショップの様子を見る限りめちゃくちゃ面白そう。

ちくしょうっ!もう一回やってくれないかな…。 …出直してきます。