早いもので転職してから3ヶ月。試用期間が終了した。

正確には明日出社して肩をポンッとたたかれずに辞令が出れば一安心となるのだけど。

やらなきゃ分からないこと

自分自身、自覚はあるのだけど、頑固な人間でどんなことでも実際にやってみなければ本当のことは分からないと思っている。

「知っていることと実際にやることは違う」と誰かが言っていたらしいけど、世の中のほとんどすべてのことはそうだと思っている。

僕は前から「お金より大事なものはある」と思って生きてきた。

「マネー・ボール」という19歳の頃から一年に一回は読むほど大好きな野球の小説がある(ちなみにこの小説はブラッド・ピッド主演で映画化されていて、統計学を利用した分析手法について始めて語られた現代野球のバイブルとなっている)。

その主人公であるビリー・ビーンはメジャーリーグのゼネラルマネージャー史上最高額のオファーを蹴って、メジャーリーグでも一、二を争う貧乏球団に残ってワールドシリーズ制覇を目指すことを選んだ。その理由を「二度と金によって人生を左右されまいと心に決めたから」と語っている。それから人柄や生き方がなんとなく好きな伊集院静さんも夏目雅子が亡くなったときに色々あって「二度と金に揺さぶられる生き方はしない」と語っていたのを情熱大陸で見た。

なんとなく、なんとなくだけどその二つの言葉が心に深く刻まれて、心の中に残っていた。

でも、それを頭で分かっていても「本当のところは分かっていないよなぁ」と思っていた。所詮「知っていることと実際にやることは違う」のだ。

何が言いたいかというと、給料が下がって、やりたい仕事をやって本当に自分は満足できるのかということを知りたかったのだ。というか、ただやりたいことがあって、それが我慢ができなくなっただけなのだけれど。

とりあえず3ヶ月やってみて分かった。前よりも、「お金よりも大事なものがある」と頭の中で思い描いていただけの時よりも、くっきりと、はっきりと分かる。

お金よりも大事なものはある(誤解してほしくないので、お金がかなり大事なものであることだけは補足しておこうと思う)。

簡単には分からない。簡単には掴めない。本には書いてない。飲み屋で先輩から聞くこともできないし、講演会とかに行って偉い人や立派な人の話を聞いて分かることでもない。そして、それが何かは人それぞれ違うから教えることもできない、教わることもできない。自分でやってみて、自分でつかみ取るしかない。

人生ってそういうものなんじゃないかと思う。